専門領域
消化器外科
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泉大津市立病院外科・内視鏡外科では、身体にやさしい内視鏡外科手術に特化した診療に取り組んでいます。
胆嚢結石、胆嚢炎に関しては、手術症例に対してほぼ全例に腹腔鏡下胆嚢摘出術を行うほか、総胆管結石、急性虫垂炎、ソケイヘルニア修復術、逆流性食道炎を合併する食道裂孔ヘルニアなどにも腹腔鏡外科手術を行います。
胃癌は特殊な病型を除く早期胃癌、あるいは漿膜浸潤やリンパ節転移が否定的な進行癌まで腹腔鏡補助下切除の適応としています。
大腸癌についてはリンパ節転移が否定的な進行癌(Dukes B)まで、腹腔鏡補助下大腸切除術を行います。
また、乳癌については患者さんと十分相談の上ガイドラインにしたがった治療法を選択しています。
スタッフ6名、それぞれ日本消化器内視鏡学会、日本消化器病学会、各専門医の他に乳腺画像診断医や日本内視鏡外科学会技術認定医あるいは消化器がん外科治療専門医などの資格も取得しています。
体をなるべく傷つけず、患者さんに優しい治療を。
消化器内科および外科と連携して、内視鏡を用い、できるだけ小さな傷で、体に優しい治療を行います。
具体的には、おなかの中に二酸化炭素を送気して大きく膨らませ、テレビモニターを見ながら小さい刺し傷で手術操作を行います。
何とか小さい傷で治したいとお悩みの方、一度ご相談下さい。
腹腔鏡下胆嚢摘出術の適応は、胆嚢癌が除外できる胆嚢結石・胆嚢ポリープ・胆嚢腺筋症・胆嚢炎などで、ひどい癒着や炎症がない限りほとんど腹腔鏡手術で切除できます。
切除した胆嚢と石は回収袋に収納してお臍から取り出します。
総胆管結石も経口内視鏡の治療との併用で治療できます。
胃癌の治療法もこの10年で飛躍的に向上しました。
口から飲む内視鏡による粘膜切除術(EMR)の手技の向上により、リンパ節転移がほとんどないとされる「2cm以下の隆起型で粘膜に留まる癌」に対してはほとんど外科手術が必要なくなりました。
しかし、病変が小さくても発生部位が胃の入り口(噴門)近くでは、口から飲む内視鏡だけでは確実な治療が難しく、腹腔鏡を用いた局所切除を行います。
ところが早期胃癌の2/3以上を占めるのはⅡcなどといわれる陥凹型癌で、潰瘍を合併したり、あるいは大きさが1cmを超えてくるとリンパ節転移の頻度が増えてくるので、念のために胃周囲のリンパ節の掃除が必要になってきます。
このことをリンパ節郭清といいますが、日本胃癌学会が作成した胃癌治療ガイドラインによると、胃に最も近いリンパ節のみの郭清を伴う胃切除(縮小手術)が適応となります。
泉大津市立病院ではこれを腹腔鏡下手術で行います。
開腹縮小手術と比較しても、排ガス・歩行開始日・在院日数などの点で優れています。
胃粘膜下腫瘍(GIST)は、たとえ悪性でも胃癌と異なりリンパ節転移がほとんどみられないといわれ、局所切除のよい適応となります。
大腸癌も胃癌と同様に内視鏡手術が可能です。
しかし、大腸壁に露出する結腸癌では腹膜再発が問題で適応を慎重に選ぶ必要があります。
脾臓、副腎の良性疾患は大抵臍の切開を少し延長するだけで摘出でき、開腹手術に比べて著しく小さな傷で手術が完了します。
胃食道逆流症(GERD)に対する腹腔鏡下修復術は、食道裂孔ヘルニア合併、薬剤抵抗性、夜間の逆流、誤嚥性肺炎、嗄声、あるいは食道癌発生と関連性が高いバレット食道合併例などが適応となりますが、これも3~4カ所の刺入創のみで修復が可能です。
十二指腸潰瘍穿孔は穿孔部を縫合する操作が、内視鏡手術で可能です。
その他、食道癌の手術、小腸の手術、虫垂切除、成人のそけいヘルニアの手術も手がけています。
岩内 武彦
消化器外科
北田 智弘
小児外科/消化器外科
上西 幹洋
乳腺外科/甲状腺外科/消化器外科/がん化学療法
三浦 光太郎
消化器外科
本田 麻里子
乳腺外科
青田 尚哲
消化器外科