婦人科

婦人科の
特徴・特色

当院では2024年12月の新体制移行に伴い、産科外来の拡充のみならず、2025年2月に婦人科外来をリニューアルし、新設しました。産科外来と場所を分けることで、より専門的な外来診療を行うことができます。私たちは地域に根ざした婦人科として、より多くの患者さんに、より丁寧で高度な医療を提供することを心がけています。

以下のような女性特有の症状や、お悩みはありませんか?
  • 月経がひどい、月経前症候群(Premenstural syndrome : PMS)で悩んでいる。
  • ピルを始めてみたい、詳しく知りたい。
  • 子宮がん検診を受けてみたい。
  • おりものが気になる。
  • 更年期の症状を改善したい。
  • 不正出血がある。
  • 子宮、卵巣の腫れが気になる(下腹部の痛みなどの症状がある)。
  • 子宮が降りている感じがする、尿のトラブルがある(頻尿、夜間に何度もトイレに行く、尿漏れなど)。
  • 他の病院で子宮や卵巣に異常があると言われた。
婦人科受付
花イラスト
婦人科待合
女性は人生のさまざまなステージにおいて、いろいろな種類の婦人科のお悩みを持たれます。婦人科の疾患には、お薬を飲むことで良くなるものもあれば、手術や処置をした方が良いものもあります。
お悩みの症状はもちろん、患者さんの生活環境やライフステージに沿って、一番良い治療方法を一緒に考えていきましょう。
婦人科疾患
について
月経のトラブル
(量が多い、痛みが強いなど)
月経の量が多い時には、子宮に筋腫やポリープなどの「できもの」がある場合と、何もできものはないのに、体質として量が多い場合があります。超音波検査などで原因を調べていきます。
痛みが強い場合も同様で、筋腫や内膜症などの原因がないかを調べていきます。ピルなどのお薬を使うことで改善することもあります。
月経前のイライラ(PMS)や月経不順なども、ピルや漢方薬で良くなることが多いです。体質のせいだと諦めずに、まずは一度ご相談ください。
子宮筋腫
子宮筋腫があると、月経の量が多くなったり、痛みが強くなることがあります。筋腫が大きくなると下腹部が出てくる場合もあります。治療法としては、月経を止める飲み薬や注射で筋腫を小さくすることや、手術で切除をする方法があります。筋腫の大きさによりますが、手術は腹腔鏡といって、小さな傷で体に負担の少ない方法で手術を行うことができます。
子宮内膜症
子宮内膜症は子宮の外に子宮内膜(月経が起きる場所)ができることです。そのため、お腹の中で月経のようなことがおき、子宮や腸がひきつれることで月経痛が重くなったり、排便痛、性交時痛がでたり、卵巣が腫大することがあります(チョコレートのう胞といいます)。チョコレートのう胞はまれに悪性化することもあるので定期検診が必要です。治療は鎮痛薬で痛みを和らげる方法、ホルモン剤で月経を軽くする方法、手術で病変を焼灼したり、切除する方法があります。内膜症は妊娠のしやすさとも大きく関わっているので、気になる症状があれば、受診ください。

子宮頸がん
子宮頸部異形成

子宮頸部にできるがんで、その前の状態を異形成といいます。子宮頸がんの症状としては不正性器出血やおりものの異常があることがあります。異形成の場合では、ほとんど症状はありません。子宮がん検診で調べているのは、子宮頸がんの早期発見、予防の目的です。診断には子宮頸部を拡大鏡で観察して組織を採取(生検)し、顕微鏡の検査をします。軽度、中等度の異形成であれば定期通院で、病気の進行がないかをチェックします。高度異形成や初期のがんが見つかれば当院で治療、手術を行います。子宮頸がん検診は早期発見に非常に重要です。定期的な婦人科検診を受けましょう。

子宮体がん

子宮体部は頸部よりも体の奥にある、妊娠や月経が起きる部位です。この部位ががんになるのが子宮体がんです。症状は不正性器出血が最も多く、治療法は手術がメインとなります。こちらも初期であれば当院で手術が可能です。

卵巣腫瘍、卵巣のう腫

卵巣腫瘍(卵巣が腫れている状態)には良性のものもあれば、悪性のものもあります。超音波検査、MRI、血液検査などで総合的に判断し、診断を行います。良性であれば、定期検診でサイズのフォローを行いますが、のう腫がねじれ(捻転といいます)たり破裂すれば、強い腹痛をきたします。その際には手術が必要になります。大きいのう腫であれば、捻転や破裂のリスクが高いので手術をお勧めする場合があります。

進行したがん(子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん)が見つかれば、連携施設のがん拠点病院である大阪公立大学医学部附属病院などに紹介をし、速やかに治療が開始できるようにいたします。

更年期症状
日本人の閉経年齢は45歳〜55歳ごろと言われています。この時期に女性ホルモンの分泌が不安定になることで更年期症状がでます。症状は、ほてり、のぼせ、イライラ、気分の落ち込み、頭痛、めまい、不眠、関節痛、しびれなど患者さんによってまちまちです。漢方薬や女性ホルモンを補うホルモン補充療法で治療を行いますが、他の病気が隠れていることもありますので、注意が必要です。症状がつらい場合はお気軽に受診ください。よく話し合った上で、皆様に合った治療法を提示いたします。
子宮脱(骨盤臓器脱)、尿のトラブル
骨盤にある子宮、膀胱、直腸を支える筋肉の緩みで子宮などが下りてくることです。陰部に違和感が出たり、子宮がこすれて出血したり、尿のトラブルが起きます。尿のトラブルとしては、尿漏れ、頻尿、排尿困難などがあります。治療法は骨盤底筋体操、子宮が下りてこないようにするリングの挿入、内服薬、手術があります。いきなり手術をするのではなく、体に負担のかからない治療から始めて、それでも必要な場合は手術の相談をさせていただきます。手術は当院ではメッシュを使わない、体の組織のみを利用した手術を行っています。骨盤臓器脱は女性の5人に1人、尿のトラブル(下部尿路症状)は女性の8割が有すると言われています。生活習慣の改善で良くなることもありますので、症状があれば我慢せずに受診ください。
避妊、子宮内避妊器具
女性が行う避妊方法としては、経口避妊薬(いわゆる、ピル)の内服や子宮内避妊具を入れる方法があります。近頃ではオンライン診療によるピルの処方も行われていますが、やはり婦人科医が対面で患者さんとお話をし、直接診察することが、患者さんのメリットにつながると考えております。ピルも副作用があったり、生活スタイルや気になる症状によって選択肢が変わってきますので、きちんとお話を聞いて頂き、安心して内服してもらうことを心がけております。
子宮内避妊器具としては子宮内黄体ホルモン放出システムを用いることが多いです。月経痛の改善効果もあり、選択する患者さんが増えてきています。ぜひ一度ご相談ください。
性感染症
性交渉またはそれに準ずる行為で感染する病気のことです。具体的には、クラミジア、淋病、梅毒、性器ヘルペス、腟トリコモナス、HIV感染症などがあります。特に近年では梅毒の感染流行が指摘されています。当院では梅毒の診断・治療がより正確にできるように、抗体価の測定を従来の倍数希釈法から自動化法に変更しました。多くの性感染症は治療可能な病気です。早期に発見、治療することで感染拡大や将来の不妊症などを防ぐことにもなります。
HPVワクチン
HPV(ヒトパピローマウイルス)は、子宮頸がんの原因となるウイルスです。HPVワクチンを接種することで、将来のがんリスクを大幅に減らすことができます。現在、日本では中学1年生から高校1年生相当の女子を対象に、公費で無料接種が可能です。副作用についても、これまでの研究で安全性が確認されており、医師と相談しながら安心して接種できます。ワクチンは基本的に合計3回の接種が必要で、約6ヶ月間かけて完了します。ぜひ早めの接種をご検討ください。

当院で行っている
手術について

腹腔鏡下手術
小さな傷で体への負担が少ない手術です。入院期間も短く、仕事への復帰も早期から可能です。子宮筋腫、子宮腺筋症、卵巣のう腫、子宮内膜症などが適応疾患です。
円錐切除術
子宮頸部異形成といって、子宮頸がんの前の段階の病気に対して行います。子宮頸部のみを摘出しますので、体への負担は大きくありません。
子宮鏡手術
子宮に細いカメラ(内視鏡)を入れて行う手術です。子宮筋腫、子宮ポリープなどが適応疾患です。術後数日で退院が可能です。
外陰部手術
バルトリン腺のう胞など、外陰部にできものができてそこに痛みや強い感染が生じている時に行います。こちらも術後数日で退院が可能です。
骨盤臓器脱に対する手術
お腹を切らずに、腟から子宮を摘出する手術や腟を閉鎖する手術を行って、骨盤臓器脱(子宮脱など)を治療します。当院では、メッシュを使わずに患者さん自身の組織を用いて修復をする方法を採用しています。
開腹手術
子宮筋腫などの良性疾患から、初期の子宮体がん・子宮頸がんといった悪性疾患まで、子宮を全摘出する手術を行っています。子宮を温存するご希望がある方には、筋腫のみを摘出する筋腫核出術を行う場合もあります。

手術をすることが決定してから、手術まで待っていただく期間が短いことも当院の特徴です。できるだけ速やかに治療が開始できるように、外来初診日から1〜3週間程度で手術日を決定いたします。(手術前の検査の状況や、予定外の他の手術などの影響で少しお待ちいただくこともございます)

当院では、予約なしでも受診が可能です。曜日によっては女性医師による診察も対応しておりますので、ご希望の方はお気軽にお申し付けください。
ワクチン接種や婦人科のお悩みに関するご相談だけでも受診できますので、不安や疑問があればぜひご来院ください。詳しくは当院までお問い合わせください。

婦人科診察

担当医

西尾 順子
専門領域

周産期

資格
  • 日本産科婦人科学会認定 産婦人科(専門医)指導医
  • 日本超音波医学会認定超音波専門医
  • 日本周産期・新生児医学会認定 (母体・胎児)暫定指導医
  • 母体保護法指定医
  • 日本周産期・新生児医学会認定 新生児蘇生法「専門」コースインストラクター
  • 臨床研修指導医
田中 和東
専門領域

産婦人科一般

資格
  • 日本産科婦人科学会認定 産婦人科(専門医)指導医
  • 日本超音波医学会認定 超音波(専門医)指導医
  • 日本周産期・新生児医学会認定 周産期(母体・胎児)専門医・指導医
  • 日本女性医学会認定 女性ヘルスケア(専門医)指導医
  • 日本人類遺伝学会・日本遺伝カウンセリング学会認定 臨床遺伝専門医
  • 母体保護法指定医
  • 日本がん治療認定医機構認定 がん治療医
  • 日本性感染症学会認定 性感染症認定医
  • 日本周産期・新生児医学会認定 新生児蘇生法「専門」コースインストラクター
  • 日本メディカルAI学会 機械学習・深層学習基礎コース/メディカルAI専門コース修了
  • 臨床研修指導医
  • 日本医師会認定産業医
中川 佳代子
専門領域

周産期

資格
  • 日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医
  • 周産期・新生児医学会認定 周産期(母体・胎児)専門医
  • 日本胎児心臓病学会認定 胎児心エコー医
  • 日本抗加齢医学会認定 抗加齢専門医
長嶋 愛子
専門領域

産婦人科一般

資格
  • 日本産科婦人科学会認定 産科婦人科専門医
  • 日本周産期・新生児医学会認定 周産期(母体・胎児)専門医
  • 母体保護法指定医
  • 日本がん治療認定医機構認定 がん治療医
  • 日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法「専門」コース修了
林 雅美
専門領域

産婦人科一般

資格
  • 日本産科婦人科学会認定 産科婦人科専門医
  • 日本周産期・新生児医学会認定 周産期(母体・胎児)専門医
  • 母体保護法指定医
  • 日本周産期・新生児医学会認定 新生児蘇生法「専門」コースインストラクター
  • 日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医
中井 建策
専門領域

産婦人科一般

資格
  • 日本産科婦人科学会認定 産科婦人科専門医
  • 母体保護法指定医
谷脇 絢子
専門領域

産婦人科一般

資格
  • 日本産科婦人科学会認定 産科婦人科専門医
  • 母体保護法指定医
黒川 真侑
専門領域

産婦人科一般

資格
  • 日本産科婦人科学会認定 産科婦人科専門医
  • 周生期医療支援機構ALSOプロバイダーコース修了
  • 日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法「専門」コース修了
粟津 祐一朗
専門領域

産婦人科一般

資格
  • 日本産科婦人科学会認定 産科婦人科専門医
藤東 温子
専門領域

産婦人科一般

資格
  • 日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法「専門」コース修了